餌用昆虫
ここでは管理人が飼育している両爬の餌用昆虫を紹介します。
体長は成長しきった場合の成虫最大値です。
ただし、幼虫の状態で両爬に与えるワーム類は、蛹になる直前の幼虫の最大値となります。
■イエコオロギ Acheta domesticus (Linnaeus, 1758) 体長:19mm〜22mm
ヨーロッパイエコオロギの名で売られています。
原産地は北アフリカ地域なのですが現在では世界中で流通・帰化してしまっています。
飼育のしやすさから外来種でありながら最もメジャーになった(なってしまった)餌用昆虫です。
他のコオロギより乾燥を好み共食いの頻度も少ないため管理しやすいです。
ただし、よく鳴くので成虫になったらオスを優先的に消費しています。
■ムニンエンマコオロギ Teleogryllus boninensis (Matsuura, 1985) 体長:20mm〜22mm
保護活動が盛んである小笠原にのみ生息していて入手方法が限られているため大変貴重なコオロギです。
餌用昆虫として入手したものではないのですが、飼育下ではどんどん増えるため余剰分を餌として消費しています。
■トルキスタンゴキブリ Blatta(Shelfordella)lateralis (Walker, 1868) 体長:30mm〜32mm
レッドローチの名で売られています。
とても飼育が簡単で嗜好性も良く累代が軌道に乗ればとても増えるゴキブリです。
鳴かなく共食いもしないためヨーロッパイエコオロギに代わって餌用昆虫の主力となっています。
また、プラケースやガラスケースの壁を登ることができなく跳ねることもないため管理もしやすいです。
ただし、少し臭いがあるため数が増えてくると置き型の防臭剤をケースの上に置いています。
■イエシロアリ Coptotermes formosanus (Shiraki, 1905) 体長:7.5mm〜10mm
キッチンペーパーと霧吹きからの水だけで増える小さなゴキブリです。
増える速度はそれほどでもないため、基本的には放置で思い出したときに与える程度です。
乾燥に弱いため気密性の高いケースやプリンカップでの飼育をお勧めします。
■マダラシミ Thermobia domestica (Bergroth, 1890) 体長:8.5mm〜11mm
キッチンペーパーと霧吹きからの水だけで増える不思議な昆虫です。
成長速度は鈍いため、基本的には放置で思い出したときに与えています。
■ホソワラジムシ Porcellionides pruinosus (Brandt, 1833) 長:10mm〜12mm
昆虫でなくエビやカニの仲間なのでカルシウムがしっかり含まれています。
成長が遅いため管理人は累代していなく、たまに爬虫類ショップで使う分だけ購入しています。
キープは腐葉土と野菜の切れ端を与えるだけです。
■ガイマイゴミムシダマシの幼虫 Alphitobius diaperinus (Panzer, 1797) 体長:約10o
爬虫類倶楽部でベストワームの名で売られています。
ミルワームを小型化したようなワームで、成虫になっても一応餌として与えられますが
臭い匂いを出すようになります。
動きが活発で目に付きやすいためよく食べてくれます。
また、栄養価もミルワームより高いようです。
■ハチミツガの幼虫 Galleria mellonella (Linnaeus, 1758) 体長:約20mm
ハニーワームの名で販売されています。
成虫になっても餌として利用でき、特に樹上性のトカゲやヤモリに対して有効です。
ハチの巣や蜂蜜を餌にしていて、とても栄養価の高いワームです。
脂質が多く脂肪が付きやすいため立ち上げ時期に有効で、
外出する際など餌をしばらく与えられなる場合にも与えています。
ただし、嗜好性が良すぎるため頻繁に与えているとハニーワームしか
食べなくなることがあるので多用は避けたほうがいいです。
■野外採集昆虫
昆虫採集に行った際に餌に適した昆虫を見つけると捕まえることがあります。
噛み付いたりしない草食性直翅やヨコバイなどを中心に与えています。
ただし、野外で採集した昆虫は寄生虫や農薬のリスクがあり、
捕まえすぎると生態系の破壊にも繋がるため多用は厳禁です。
■ネクトン-MSA
ビタミンD3と2種類のアミノ酸、微量元素で構成されたパウダー状のサプリメントです。
また、カルシウムやリンなどのミネラル成分もバランス良く配合されています。
昆虫はカルシウムが少なく、カルシウムの吸収を阻害するリンが多く含まれているため、
パウダーを昆虫にダスティングしてから与えるとクル病などの予防に有効です。
ダスティングする頻度は種によってまちまちですが、骨格を作る成長期には頻繁にダスティングして、
成長しきったらダスティングの頻度を落としています。