リュウキュウマツムシ Vescelia pieli ryukyuensis (Oshiro, 1985)
サワマツムシなど数種類の呼び名がありますが、ここではリュウキュウマツムシで紹介します。
奄美大島以南の渓流沿いに生息していて、葉の上で「ピ、リ、リ、リリリリ・・・」と綺麗な音色で合唱しています。
とても大きな鳴き声なので簡単に本種の存在に気づくことができますが、
頻繁に翅の向きを変えるので位置の特定に苦労します。
石垣島より西表島のほうが本種に適した環境が多いのか、
石垣島よりも西表島のほうが鳴き声を聞く機会が多かったです。
飼育しようとも思いましたが、鳴き声が大きくて安眠妨害と近所迷惑の可能性があったため持ち帰りを断念しました。
今度はしっかりと鳴き声対策をしてから採集に行きたいです。
リュウキュウマツムシを頂くことができました。
タイワンクツワムシと共にグラスウールで囲った簡易防音室で飼育したいと思います。
若齢幼虫 (2012/06/17)
小さくて跳躍力もあるので扱いに慣れるまで時間がかかるかもしれません。
亜終齢幼虫メス (2012/07/16)
リュウキュウマツムシは若干メスが少ないです。
写真のようにヘゴ板を足場にしていることが多くて、脱皮もヘゴ板に捕まって垂直に行われます。
成虫オス (2012/08/19)
マツムシとは違って動きがとても俊敏です。
長い触覚による空間把握能力に長けていて、世話をする度に脱走を試みます。
また、ケース越しでも人の動きに敏感に反応するため、視覚も発達していると思います。
成虫メス (2012/09/14)
マツムシよりも産卵管が短いです。
マツムシと同様に植物に産卵しますが、カネタタキのように多少堅い材にも産卵することができます。