ウスバカマキリ Mantis religiosa (Linnaeus, 1758)
北海道南西部以南に生息していますが数が少ないカマキリです。
緑色型、褐色型の両方が淡い体色をしていて上品な感じがします。
歩くスピードが速く獲物を見るけると素早く追いかけて捕獲します。
また、オスや未成熟なメスは大変よく飛翔しますが、
卵鞘を抱えているメスはほとんど飛翔することはありません。
掴み上げると翅と腹部を擦り合わせてワシャワシャと威嚇音を発します。
生息環境 (2012/09/29)
河川敷付近の乾燥草原に生息していて混生種はキリギリスやコバネヒメギスなどです。
この場所は貴重なウスバカマキリの多産地なのですが、不思議なことに他のカマキリは混生していません。
幼虫オス (2013/06/23)
脚が赤みを帯びるため幼虫でも同定は簡単です。
終齢幼虫メス (2013/08/20)
褐色型は脚の赤みが目立ちません。
褐色型は緑色型よりも珍しく、多産地でも見るけるのが大変だったりします。
成虫メス (2012/10/07)
レッドローチを捕食しています。
大きさはコカマキリとほぼ同じで、前脚の付け根に特徴的なリング状の紋があります。
個体によって紋の中心部にある白色部が消失していることもあります。
卵鞘 (2012/10/30)
少しハラビロカマキリの卵鞘にも似ていますが、産卵場所が全然違うので容易に判別できます。
ハラビロカマキリは小枝や樹皮に垂直に産むのに対して、ウスバカマキリは石の上部や下部に水平に産みます。
ただし、飼育下では石には固執ぜす、どこにでも産んでしまいますが・・・。