オオオカメコオロギ Loxoblemmus magnatus (Matsuura, 1985)
関東以南の本州、四国、九州に生息していますが、かなり局地的で数も少なく、
生息が確認されている県の半分は絶滅危惧種に指定しています。
日当たりがよくない草地や寺社の境内に生息する内陸型と、
河川敷に生息する河原型に分かれますが、詳しいことはわかっていません。
また、産地ごとに大きさや鳴き声が微妙に違うことから多少分化しているようです。
オスは頭部と触覚根元の形状と鳴き声、メスは産卵管の長さで同定できます。
写真の個体は内陸型です。
若齢幼虫 (2012/06/10)
若齢幼虫は頭部が茶色で口髭と触覚が白色です。
中齢幼虫 (2012/06/24)
大きさが9mm程度の中齢幼虫に成長して、頭部の黄色味がすっかり消失しました。
次の脱皮で触覚が黒化し、さらに次の脱皮で性別がわかるようになります。
亜終齢幼虫メス (2012/07/07)
大きさが16mm程度まで成長して、タンボコオロギやツヅレサセコオロギの成虫よりもゴツくなりました。
終齢幼虫オス (2012/08/01)
成虫のオスは顔面が平たくて前傾しているのが大きな特徴ですが、幼虫にはその特徴は出てきません。
成虫メス (2012/08/01)
市販のスズムシフードと小鳥用の種子飼料を食べています。
野外では数が少ないですが、一般的なコオロギの飼育方法で問題ありません。
成虫オス (2012/07/29)
オスは羽化直後には頭部が変形しています。
オカメコオロギには似つかわしくないほど重量感があり体長も24mmあります。
卵 (2012/09/02)
土中にバラバラと産みます。
大きさは25mm程度で他のオカメコオロギの卵とそれほど大きさに違いはありません。