ヒガシキリギリス(藤沢個体群) Gampsocleis mikado (Burr, 1899)
神奈川県藤沢市のごく一部に局地生息していて、
「藤沢のキリギリス」や「フジサワキリギリス」と呼ばれています。
管理人が知っている生息地は1ヶ所のみと、かなり限られています。
他のヒガシキリギリスとは翅の斑紋や腹部の色などが違います。
体色も緑色の傾向がとても強く、褐色はほぼ見られません。
管理人も数百匹は確認しましたが、ごくまれに褐色気味の個体を発見する程度です。
ニシキリギリスの特徴を併せ持つことから移入混雑個体群ではないかと考えられています。
飼育方法は他のヒガシキリギリスと同じで問題ありません。
生息環境 (2012/05/13)
この時期は植物がまだ足首程度の高さまでしか成長していないため、簡単に採集することができます。
7月に入ると茂みが深くなってフジサワキリギリスも成虫になってしまうため採集が難しくなります。
幼虫 (2012/05/13)
某S所の生息地では数が多く、たくさんのフジサワキリギリスが確認できます。
混生している直翅も少なく、ヤブキリやヒメギスなどが少数生息している程度です。
幼虫オス (2012/05/29)
ほとんどの個体は緑色ですが、このように他のヒガシキリギリスのような褐色気味で、
腹部にもピンク色が入っている個体をごくまれに発見します。
成虫メス (2012/06/12)
ニシキリギリスの特徴が強く、他のヒガシキリギリスとは大きく異なります。
成虫オス (2012/06/13)
翅が乾ききらないうちに歩き回っていたので、翅先が少し開いてしまいました。
体色は褐色気味で翅の斑紋も他のヒガシキリギリスに近いです。
腹部は緑色を中心に若干ピンク色も混じっています。
フジサワキリギリスの生息地に他のヒガシキリギリスが混生しているのか、
それともフジサワキリギリスも低確率ながら上記のような個体も出現するのか、
それともフジサワキリギリスと他のヒガシキリギリスの交雑個体なのか、いろいろな可能性が考えられます。