ハマスズ Dianemobius csikii (Bolivar, 1901)
海浜植物が自生している良質な砂浜海岸に生息しています。
局地的に生息していますが個体数は少なくないです。
砂浜の色を保護色としているため、生息地によって体色が微妙に異なります。
成虫オス (2012/10/28)
ビィービィービィーチッチッチッとよく鳴きます。
1年2化の長寿な種で飼育下では11月いっぱいまで鳴き声を楽しめます。
成虫メス (2012/10/27)
褐色の翅を持たないメスはオスよりも砂浜に溶け込んでいます。
産卵意欲は高くて砂浜を湿らせると盛んに卵を産みます。
孵化幼虫 (2012/11/22)
卵は低温処理の必要は無く、温室下では産卵から約3週間後に孵化します。
とても小さくて1mm程度しかありません。
孵化幼虫 (2012/12/15)
たまに体色が白、黒、青の3色カラーになる個体も出現します。
ハマコオロギのようにコントラストが綺麗ですが、成長するにつれて普通の体色に戻ってしまいます。
終齢幼虫メス (2013/01/05)
孵化から約2ヶ月で成虫になることが多いのですが、個体によって成長速度のバラつきが大きく、
同じ時期に孵化したにもかかわらずまだ若齢幼虫の個体もいます。
成虫メス (2013/01/12)
まれに長翅型が出現します。
上の写真の終齢幼虫メスが羽化した個体ですが、終齢幼虫の段階で後翅が大きく発達していました。
特にストレスを与えたわけではないのですが、羽化後一週間で後翅を落としてしまいました。
野外でほとんど長翅型が見つからないのは、羽化してからすぐに後翅を落としているからかもしれません。
巣穴 (2013/03/30)
床材の水分を多めにすると、たまに巣穴を作って観察することができます。
しかし餌がカビやすくなるため、あまりお勧めはしません。